農園便り(218) 2017年03月25日 農園 トラックバック:0コメント:4

そろそろ引き時か。

三寒四温というより、八寒九温といったほうがいいようなこの頃ですが、
例年なら、3月の暖かな一日から畑仕事が始動するわけです。

3-0321E.jpg

遅くとも3月の20日頃には、馬鈴薯を植え終わっている筈が、

7-0322.jpg

今年はご覧のように耕しもせず、見るからにやる気の無い有様です。

7-0322B.jpg

昨年種を蒔いた絹さやと、ブロッコリーが辛うじて畑らしい体裁を保っていますが、

7-0322A.jpg

四月に絹さやを収穫し終わったら、この農園を手放すか、
または半分に縮小して細々と続けるか、迷うところです。
まだサチュレーションの数値が安定してないので、畑仕事は不安なのですね。

7-0322C.jpg

こうしてブロッコリーを摘んでみると、なおさら気持ちが揺れます。

7-0322D.jpg

すっかり花になってしまった蕗の薹くん、どんなもんだろうね・・・






スポンサーサイト

テーマ:博物学・自然・生き物 - ジャンル:学問・文化・芸術

今年の 2017年03月23日 俳句 トラックバック:0コメント:18

椿。

今年は梅もそうだけど、椿の花が例年以上に多く咲いた。
散った椿の花は、根元に累々と横たわる。
艶やかで酷いほどの光景。

そういえば神蔵器氏に、このような句がある。

石棺に椿の真紅したたれり

7-0323.jpg

ツバキは古代から、めぐりきた春の喜びを伝える代表的な木である。
ツバキに「椿」という字をあてるのは、ちょうど、エノキを夏の木と見立てて「榎」とやり、
ヒイラギを冬の木に見立てて「柊」とやったのと同じ伝で、日本で新作したつもりだった。

ところが実は、中国にも「椿(ちん)」という字があって、これは日本でセンダンといっている植物をさしていた。
そのことを知らなかったらしい。
中国の「椿」の字は「長く久しい」の意味にも使い、長命のことを「椿寿(ちんじゅ)」などとといっている。

金田一晴彦「言葉の歳時記」より。

7-0320-3.jpg

一方、武家政権の時代、椿は縁起の悪い花とされていた。
椿は散る際、花のままポトリと落ち、まるで首を落とされる様なので武士達からは嫌われており、
家紋に使われる事も避けられていた。


椿



テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル:学問・文化・芸術

閉店時代 2017年03月21日 雑話 トラックバック:0コメント:22

百貨店屋上。
小さいころ、県庁所在地にある百貨店に連れていってもらったことがあります。
田んぼを見ながら育った少年には、言葉で表せないほどの衝撃的な空間でした。
特に屋上はメリーゴーランドやアイスクリームを売る可愛らしいお店などがあって、失神するほど興奮したものです。

屋上A

もちろん、最上階にあった食堂も初めてなら、そこで食べたことも(何を食べさせてもらったのか覚えていませんが)初めて。
なにもかもが夢、夢、夢の中のような出来事でした。
当時の百貨店というのは、まさに夢を売るところだったのですね。

しかし大人になる頃には、百貨店以外にも遊ぶところが増えてきて、
まして大都会はさまざまな娯楽に満ちたところですから、
百貨店屋上に出るのは、ビアガーデンの時期だけになってしまいました。

そのビアガーデンすら行かなくなって20年以上経ちます。
ところが先ごろ、ふと思い立ったのですね。
某百貨店の屋上に出てみようと・・・。

7-0316B.jpg

それは三越千葉店。
今年3月20日、つまり昨日で閉店することになった老舗百貨店です。
どんな屋上だろうかと上ってみましたが、すでに寒々しい光景になっていました。

7-0316.jpg

そういえばこのところ、百貨店の苦境が顕著になってきました。
2月27日、宮城県仙台市の「さくら野百貨店仙台店」を運営するエマルシェが、
仙台地裁に自己破産を申請し、営業を停止しました。突然の閉店に利用客はとまどっているようです。
翌28日には茨城県つくば市の西武筑波店、大阪府八尾市の西武八尾店、そして昨日、千葉三越店が営業を終了。

このほか、大阪府堺市の堺北花田阪急、埼玉県さいたま市の大丸浦和パルコ店などの閉店が予定されています。
さくら野も千葉も駅の目の前にある大型店で、かなりの人通りがある場所に立地しています。
西武筑波店もつくば市では唯一の大型百貨店であり、地域のシンボル的な存在でした。

地方都市のさらに郊外にある店舗ならまだしも、
集客が容易と思われる店舗でも営業を持続できないケースが増えていることから、
一部からは百貨店そのものの業態に限界があるとの指摘も出てきました。

7-0316C.jpg

千葉市では昨年にパルコが、昨日また三越と立て続けの閉店です。
百貨店の限界もさることながら地方都市の地盤沈下が、加速してきたのではないかと思います。



テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

生誕90年 2017年03月19日 美術 トラックバック:0コメント:28

加山又造展。
加山又造は、革新的日本画家として戦後の画壇に新風を吹き込む一方で、
截金など古典技法の研究も深めるとともに、
多摩美術大学、東京藝術大学で教鞭をとるなど指導者としても大きな功績を残しています。

7-0303.jpg

その加山又造生誕90年を記念する展覧会が、日本橋高島屋で開催されました。
日本画、それも大家の展覧会に訪れることは滅多にない私ですが、
たまたま知人から鑑賞券を頂いたので、3月吉日、日本橋へ出かけたわけです。

日本橋は2年ほど前から再開発が進められ、
〔COREDO〕をはじめ新しい高層ビルが続々と誕生していて、
「お江戸日本橋」の面影がどんどん失われています。

7-0303A.jpg

そんな光景にも関心があって、やってきた高島屋ですが矢張り目を瞠るような変わりようです。
高島屋が押しつぶされそうなほど、左右に高層ビルまた裏手にも・・・。

7-0303B.jpg

しかし、百貨店建築として初の重要文化財となったという、この重厚な空間。
なんとも、いいものですね!

さて「加山又造展」です。

加山又造1

日本画を専攻しながらも、当時ヨーロッパのキュービズムに心酔した若き加山又造は、
動物、特に馬をモチーフとした実験的な作品を多数発表していますが、
これは全く知らなかったことですから、非常に興味深く鑑賞したものです。

加山又造2

そんな加山も、四十代から伝統的な様式美を追求するようになり、
名作「淡月」などの画境に至るのですが、

加山又造3

猫好きでもあったようですから猫の作品も多く、そのいずれもいきいきとした躍動感と生命感に溢れた傑作揃いです。
この「猫」という作品、会場ではいちばん人を集めていたようです。

7-0303C.jpg

日本橋、もうひとつの目的は高島屋から、ひとつ離れた脇道にあるこのビルです。
〔ぶよう堂〕という地図専門の書店が、この地下にあります。

7-0303D.jpg

あらゆる地図、それも畳二枚を超えるほどの大きなものも含めて、
地図に関心を持つ方たちには、またとない書店なのでしょう。

7-0303E.jpg

本体は〔武揚堂〕という地図の制作と印刷の会社で、
目黒にある工場を見学させていただいたことがありますが、
地図を制作してゆく過程の息詰まるような緻密さに、こちらまで緊張したことを記憶しています。

7-0303F.jpg

日本橋界隈は急激に変貌しているといいましたが、
裏通りにはまだ古い大正・昭和の光景が残っています。

7-0303G.jpg

その中でも極めつけはここでしょう。あなご専門店『玉ゐ』。
この「ゐ」がまた粋ではありませんか。

7-0303H.jpg

評判の店とあって表で待つお客が絶えません。

7-0303I.jpg

やっと店内へ。ここの人気メニューだという穴子の「箱めし」を注文しました。
焼き穴子はふわふわの食感で、しかも濃厚な旨みが溢れ出てきます。
それでも鰻よりは脂が少ないので、しつこく感じないのですね。
たいへんけっこうでした!

ともあれ、高層ビルに挟まれながら、こういう古民家が生き続ける。
是非、そうあってほしいものです。



テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

木更津から 2017年03月17日 料理(和) トラックバック:0コメント:24

「海草は体にいいんだってね~」「そうかい」
くだらない小噺だねー、まったく!
しかし海草はヨウ素やカルシウムなどのミネラルがいっぱいだそうで。
肝臓の病や高血圧の予防にもいいらしいですな。

海草といえば、毎年春先になりますと木更津から生海苔が届きます。
すぐ佃煮にしますが、仕上げる過程も楽しいのでございますよ。

生海苔というのは、もともとが茶色い。
それをよく洗って鍋で煮詰めてゆくと、緑色に変わってゆきます。
さらに加熱しますと漆黒といいますか、艶のある真っ黒な佃煮が出来上がるのでして。
まるで化学実験のようなひとときでございます。

海草A

その黒くなりかけのころ、麺つゆで味付けをしてゆきます。
小匙一杯づつ、味を確かめながら麺つゆを加えてゆきますが、
生海苔は洗っても海水の塩気が相当残りますので、塩加減が難しいのですな。

海草B

ともかく出来上がった佃煮は、市販の物など比べ物にならないほど美味しい!
もっとも、海苔の佃煮といえば「江戸紫」しか口にしてませんから、
独りよがりというやつかも知れませんが・・・。

せっかくだから海草づくしといこうじゃありませんか、ね!

海草C

海草といえば「南亭」では定番の《ひじきの炒め煮》。
このままおかずとして頂くのもけっこうですが、あつあつのご飯に混ぜて《ひじきご飯》てえのも、オツなもので・・・

海草D

もう一つは《ワカメとほうれん草のナムル》といきましょう。
水で戻したワカメとほうれん草を適当に切って塩、顆粒鶏がらダシ、ゴマ油で和えた韓国風でございます。
上からぱらぱらとシラスを散らしますと、美味しそうに見えるんですな!これが・・・

海草E

海草ばかりじゃお金が取れません。なので最後に鯖味噌とまいりましょう。
鯖味噌??馬鹿にしちゃあいけません、居酒屋「南亭」が五年前から試行錯誤の末・・・
いいですか試行錯誤ですよ!その末に行き着いた逸品なのでございます。

お客さんには非常に好評でして、「下手な鰻よりうめえや」なーんて言ってくださる有難い方もいらっしゃるほどで。

海草F

ところで、昔から海草は髪の毛によい、発毛効果があるなんて聞いていたもんですから、
後頭部がすーすーするようになった頃、昆布や若布をしきりに食べるようになったのですね。

ところがですよ、ずっと後のことですがテレビで、
『海藻類だけを大量に摂取したところで髪が生えてくるわけではありません。
どちらかというと髪を生やすというよりも、ツヤのある健康な黒髪を生成させる効果のほうが高い食材といえるでしょう』
なーんてことを抜かしているではありませんか。

なんでえ!せっかく大量の昆布・若布を買い貯めたってえのに、どうしてくれるんだ。
するとカミさんがすかさず、
「頭に乗っけりゃいいじゃないのさ」


テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

 » »