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今年は豊漁? 2019年05月22日 酒肴 トラックバック:0コメント:10


ナガラミ。

今年はやけにナガラミを見かけます。
昨年はたった一度しか口に出来なかったのですが、
今年はいつものスーパーでも、一日置きぐらいに並んでいるのは例年にないことでしょう。
しかも驚くほどお安い!

なんでも房総の九十九里では、珍しいほどの豊漁だそうです。
おかげで週二回はナガラミに舌鼓を打っておりますです。

ナガラA

ナガラミは巻貝の女王、あるいは宝石と呼ばれて九十九里の名産品となっています。
そのナガラミ、塩を加えた水で6分ほど茹でます。

ナガラB

笊に取って冷ましたら、楊枝で中の身をほじくり出して食べるのですが、
噛めばかむほど磯の香りと味が満ちてきて、眼が泳いでしまいます。
中でも貝の奥にある腸(わた)は、苦味とともに濃厚な旨味がたまりません。
この腸を最後まで引っ張りだすのが、なかなかの難事でして、
呑みながらやっておりますと、眼が寄ってしまう所為か急激に酔いが深くなるのであります。

ナガラC

次はもうお馴染みかと思いますが、獅子唐とシラス干しの炒め。
獅子唐はヘタのぶぶんを切って、中の種を軽く揉み出します。
フライパンでちょっと焦げ目が付いたら、酒、醤油、味醂、水少々を加えて味を沁みこませましょう。

最後にシラスをたっぷりかけて、混ぜ合わせたら出来上がり。
獅子唐のちょっと生意気な辛さが良いのですねー。

ナガラD

さて、この料理は一押しであります!
絹ごし豆腐をスプーンで崩したら、瓶詰の「なめ茸」と和えるだけなんですが、
これがまた驚くほどのアテに変身するんですね。

南亭では彩りと風味を加えるため、大葉を細く切って散らします。
なめ茸の量はお好みによって加減してください。
ごくごく簡単なつまみですが、これからの季節、残った冷奴に困ったら是非お薦めしたい一品です。

ナガラE

ながらみ漁はサーファー向きの波の荒い、それも深場での採取ですから、
漁師にとって楽ではない仕事だと聞きました。

ちょうど、ながらみ漁の映像を見つけましたのでご覧ください。




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その後の 2019年05月20日 江戸 トラックバック:0コメント:18


築地市場。

銀座伊東屋で買い物した後、そういえば昨年10月豊洲に移転した築地市場は、
どうなったのだろうと気になって、足を伸ばしてみたのである。

晴海通りの築地交差点を渡って右が市場の場外だが、
見る限りでは結構な人が行き交っているようだ。

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細い路地も従来と変らぬ混雑で、

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観光客に人気の鮨通りも、ご覧の通りの賑わいだ。

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外人観光客のグルメスポットでもある築地。
一瞬、ここは日本?という光景に出会うことも多い。

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豊洲への移転を見越して、築地の賑わいを残すために建てられた「魚河岸棟」。

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一般客はもちろん、プロのお眼がねにも適うようにと、厳選された食材を揃えているそうだ。

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さて築地の心臓部だった取引場はどうかというと、棟屋の殆どが壊され、広大な敷地は囲いで覆われていた。
昭和10年、現在の位置に東京市中央卸売市場が開設されて84年。
世界一といわれた魚市場の幕引きを目の当たりにすると、ただただ寂しい。
まして、このエリアで仕事をしてきた私にとっては、なおさらである。

すったもんだした市場の移転、実は改修の上、存続という案があった。
都の委嘱委員となった東北大学教授で建築家の竹内昌義氏は、中卸の方々へのヒアリングを踏まえて、
改修した建屋に引越しを繰り返す計画を提案したのである。

竹内氏はその提案書の最後を、こう括っていた。
「歴史的な建築物が持つ記念碑的な力を大切に残したい」
外野ながら、わが意を得た思いだった。

しかし、豊洲移転はいつのまにか既定の事実となり、竹内氏らの再生案は退けられたのである。
都知事選で築地市場を残す公約を掲げ、竹内氏を委員に推薦した小池氏は、
都知事になるやいなや、政界一の《変節》を遺憾なく発揮して、豊洲移転の旗振り役となったのだ。

「政治・行政の怪奇さを身をもって知りました」
竹内氏はこう述べて委員を辞任したという。


都知事選で緑をイメージカラーにした小池氏。
その変わり身の早さから、陰で『緑のたぬき』と呼ばれている。


そんな豊洲移転の裏話を思い浮かべながら、真っ白な塀だけになってしまった築地市場を眺めていたのである。
そういえばこの場内にあった名店揃いの食堂街は、どうしたのだろう。

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※2017年12月撮影

「魚河岸棟」の親父さんに聞くと、「みーんな豊洲行っちまった」。
そうですか~~~~
何軒かはこの築地の、たとえば魚河岸棟にでも新店舗を構えたのではないか、
という淡い期待は見事に裏切られた。

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そうなると問題は昼飯だ。
勝鬨橋の袂に「天竹」という明治創業の老舗がある。
河豚と天麩羅が評判の敷居が高そうな店だが、昼のランチは意外に手ごろな値段。
なにせ千円で三枚のお釣りがくるのだから、下町の食堂並みだ。

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勤め人の頃は、こればかり注文していたような「掻揚げ定食」。
烏賊と海老がみっしり入った掻揚げは、香ばしさの中から豊穣な旨味が押し寄せてくるといったらいいだろうか。
十年ぶりながら、その変らぬ味にちょっぴり感激する。

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せっかくだから勝鬨橋に行ってみよう。

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橋の上から築地埠頭を見下ろすと、船着場は荒れ果てて、
紛うことなく市場の呼吸は止まったのだと、思い知らされたのである。


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音楽史よもやま 2019年05月18日 音(古) トラックバック:0コメント:8


楽譜1

楽譜とピアノ。

いきなり怪しげな図がでてきたが、これは紀元1000年頃の「手で示す音符」である。
この「手で示す楽譜」は音階や、楽譜の書き方を指導するために、
グイード・ダレッツォというイタリア人によって考案された。

楽譜2

楽譜は始めは線1本だったのが、旋律が豊かになるにつれて線が増えていったのである。
15世紀の半ばには羊の皮に書かれた4本線のゴシック楽譜によって、
多くの教会音楽が演奏され、やがて現在の五線譜へと発展してゆくのである。

楽譜B

さて楽器はどうだったのかというと、このゴシック楽譜が現れたころ、
ピアノの原型となる楽器が作られ始めた。どことなく大正琴に似ている。

ピアノ

16世紀になると、現在のピアノのように鍵盤が用いられるようになった。
やがて二段鍵盤に発展し、英語でハープシコード、フランス語でクラヴサン、
ドイツではチェンバロと呼ばれるピアノの祖先は、17世紀に全盛期を迎えるのである。

クラブサン

ちなみに、バッハの鍵盤楽曲はすべてチェンバロで作曲されている。

今日はこのチェンバロあるいはハープシコードのために作曲された、
比較的古い曲を聴いていただきたいが、演奏自体はピアノである。
何故かと言うとグレン・グールドが弾いている珍しい映像があったからだ。

曲はイギリスの作曲家ウィリアム・バード(1553-1623)の「ガリヤルド」第6番



しかしグールドにかかると、いかにもチェンバロを弾いているような音色になるのが不思議である。



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最後は 2019年05月14日 料(筍) トラックバック:0コメント:26


たけのこのお重。

長年、納戸の奥で忘れ去られていた瀬戸の重箱。
一昨年に初めて日の目をみたのですが、また食器棚の片隅でお茶を引いていました。
筍料理の最後は、この重箱にもお出まし願おうと2年ぶりで取り出したのです。

筍ぬた

さて、どんな料理を詰めましょうか。

筍ぬたA

蓋を取った一段目には、筍と若布の酢味噌和えにしました。
筍の穂先に近い柔らかなところと、茹でた若芽に酢味噌をかけるだけの、さっぱりとした一品です。

筍ぬたB

二段目は、筍の鋤焼きです。
普通の牛鋤焼きと作り方は同じですが、先ずは薄く切った筍を牛脂で炒めたら、
割り下を入れて中火でゆっくりと煮てゆきます。
筍に牛の旨味をしみこませるためです。

筍がやや飴色になったころ牛肉と、予め茹でておいた絹さや豆を入れます。
牛肉に火が通ったら火を止めて、お重に盛り付けましょう。

筍ぬたC

最後の段はもちろん、筍ご飯です。
それぞれのご家庭で、慣れ親しんだ作り方があるに違いないでしょう、
なのであえて南亭流を持ち出すことは控えますが。

筍ぬたD

このほかにも筍料理は続くのですが、我ながら辟易という感じですのでここらで手打ちといたしましょう。

ところで
重箱の隅をつつく、ということわざがありますね。
どうでもいいような細かいことばかり取り上げて、口うるさく言うことのたとえですが、

それ以外に、
重箱の隅を杓子で拭う。
あまり細かい点まで干渉しないで、おおめに見るべきだというたとえ。
擂り粉木で重箱を洗う。
行き届かない、あるいはやることが大雑把なこと。丸い擂り粉木で四角い重箱を洗おうとしても、隅まで洗えないことから。
そして、
重箱で味噌を擂る。
四隅にはすりこぎが当たらないのでみそが残ってしまうことから、細かい点にこだわらず大雑把なことをいいます。

南亭はどちらかというと、下の二つのことわざがどんぴしゃり!
やることなすこと、大雑把なのでございます。


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お次は 2019年05月12日 料(筍) トラックバック:0コメント:12


スペアリブと。

タケノコとスペアリブを中華風の鍋にします。
スペアリブは鶏がらスープで、柔らかくなるまで加熱します。
次にタケノコと春雨を加え、醤油と酒、それに牡蠣油で更に煮込み、最後に青梗菜を加えます。
青梗菜は彩りですかね・・・

スペアリブは圧力鍋で加熱したほうが、ガス代の節約になりますです。

筍スペアA

ほろりと骨から外れるスペアリブの肉、タケノコには肉汁と牡蠣油の味が沁みて・・・
しばし咀嚼の音だけという時間が流れてゆきます。

筍スペアB

こういう料理を作ったときは、副菜に悩みますね。
もういらないんじゃないの?という声も聞かれますが、口の中がさっぱりするような漬物系が欲しくなります。
さっぱりするかどうかは人それぞれですが、胡瓜と千切った鶏ムネ肉のサラダを添えましょう。
味付けは鶏がらと胡麻油。

筍スペアC

ところで「南亭」という焼酎、ご存知ですか?どなたもご存知ありますまい。
そのはずです、これは洒落好きの先輩が送ってくれた焼酎で、ずいぶん後になって知ったことですが、
いくらか払えば好みのラベルを貼ってくれる酒造屋さんがあるそうで。

そんなこととは露知らない私は、「南亭」という焼酎が現存したということに仰天、大騒ぎしたものです。
中身はとうに飲み干してしまいましたが、ときどき紙パックの焼酎を入れて、
《幻》の酒を気取ってみたりしています。

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