南回廊 2014年07月21日 短歌 トラックバック:0コメント:26

《今週の・りこちゃん、わこちゃん。》
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思ってた以上に大人思ってもみないほど純夏の高一  松田梨子

男子たち「そっくりな人見た」というねえちゃんだろうな100パーセント  松田わこ

二か月ぶりに松田姉妹の登場です。
二人揃って入選というのも久しぶり。
やはり、十代の眼差しは新鮮ですね。

松田姉妹

松田姉妹のことは松田一家をご参考に。

ところで今月の16日、全国から寄せられた優秀短歌を紹介する神戸市短歌大会が開かれ、
3000首­余りの中から、大賞に選ばれたのが姉の松田梨子さんでした。



妹がそれ­は恋だと断言しゆっくり回り始める風車
ある人に恋心を抱いていることを妹に言い­当てられたときの気持ちを表現したそうです。
梨子さんもそういうお年頃になったのですね。
また妹わこさんの大人びたこと!

いずれにしても、
わがことのように喜んだのは、いうまでもありません。





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南回廊 2013年07月08日 短歌 トラックバック:0コメント:20

《今週の・りこちゃん、わこちゃん。》
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今週は、寂しいことに松田姉妹には逢えません。



えーと、南亭は時々下手な短歌も作っています。
過去、震災の時に何首か掲載しましたが、何を考えてか久方ぶりに載せようと思いました。
松田姉妹の留守をいいことに、お目を汚すことお赦しください。

img502.jpg

理不尽。
理不尽とは、広辞苑によれば、道理にあわないこと。無理無体。とあります。
組織ではごく日常的に理不尽がまかり通っています。

取引先での会議では、正しい意見であっても相手から不快な顔をされると、
同行した上司から「済みません!教育が足りませんで。君はもう黙ってなさい!」

あるいは、社内においても平社員が部長の質問に本音をぶつけたりしようものなら、
「君い!部長に向かってなんということを、申しわけありません部長、後でよく言い聞かせます」とか、
「鴉は白いと専務がおっしゃっておられるのだぞ、ご尤もと何故言わん?え?」
というようなことはざらにあることです。

日本的なピラミッド型の組織は、時には全員一丸となって目標を達成するエネルギーになりますが、
意思決定に時間がかかりすぎ、特にスピードが要求される昨今の製品開発では、
ビジネスチャンスを失うということが問題となっています。

また、企業の活力が衰退するのも理不尽を平気で押しつけるような、
硬直した組織にあると言われています。

サラリーマンが最も消耗するのは、労働の疲れよりもこういった理不尽に耐えることです。
社員は係長に係長は課長に、課長は部長にそして部長は役員に逆らえないといった負の連鎖は、
現在はやや減ったように聞いていますが、まだまだ多いのではないでしょうか。

政治の世界もしかりだと思います。



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南回廊 2013年02月04日 短歌 トラックバック:0コメント:10

《今週の・りこちゃん、わこちゃん。》
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今週は残念ながら姉妹に逢えません。



その後。
何がその後かといいますと、昨年7月11日に掲載した拙記事、
「美原凍子という歌人」以降の歌壇のことです。

特に美原凍子さん、あれからも数々の歌が取り上げられて、
短歌ファンのみならず、多くの読者を感動させています。

ホロビユクモノを見て来しまなこ今、コワレユクモノを見つめておりぬ

もういないあなたをつれて冬がくるふるさとずんずんずんずんさみし

夜空翔ぶ二羽のしらとりまなうらに君との時間かなしみにけり

上に挙げた3首も、いずれも深くて透明な悲しみを湛えています。
しかも平易でありながらその言葉ひとつひとつに命が宿っています。
言魂とはこのような歌を指すのかもしれません。

001.jpg
※笠森観音の近くで咲いていた蝋梅

さてもうひとつ、嬉しいといっていいのかどうかわかりませんが、
あの「郷隼人」氏が歌壇に戻ってきたことでしょう。

郷隼人氏については「幻の歌人」で少し触れましたが、
一昨年の春以来歌壇からその名前が消えていたのです。

その郷氏の作が昨年10月、一年半ぶりで歌壇に選ばれていたのでした。
10月29日付けの朝日歌壇です。

わが詠みし短歌(わか)を待つ人居てくれる何て幸運(ラッキー)な奴なのだ俺

郷隼人氏は1984年アメリカで殺人を犯し、終身刑の判決を受けました。
現在カリフォルニア刑務所で服役中の獄中歌人なのです。

あのホームレス歌人「公田耕一」さんと同じくらい、郷隼人氏のファンも多かったのですが、
突然消息を絶ってしまったものですから、歌壇への問い合わせも多かったと聞きました。

それが久しぶりの復帰で、ほっと胸を撫でおろした方も少なくなかったでしょう。
翌日の朝日新聞にはさっそく
「郷さんが帰ってきたぞ公田さん」
という川柳が掲載されたほどですから。

以降12月16日には
七面鳥を感謝祭の夕食に頂く我ら犯罪者の群

そして1月28日
こんな夜はおでんやおじやが旨かろな雨に濡れつつ獄庭(にわ)を歩けば

と独特の悲哀と苦渋にみちた歌が選ばれていました。

さて一昨日に掲載した「お遍路田中幸次郎」とよく似た境遇の二人、
でありながら全く違う人間の質といっていいのか・・・。
私にはうまく言えないのですが、表現とその表現者のありようについて考えてしまうのです。

殺人犯は殺人犯、そんな奴の作った短歌を取り上げるほうも、
どうかしていると皆さんはお思いになるでしょうけど。


なお「お遍路田中幸次郎」には多くのご意見をいただき、
本当にありがとうございました。



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南回廊 2012年09月17日 短歌 トラックバック:0コメント:18

《今週の・りこちゃん、わこちゃん。》
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来年もこのワンピース着たいから私あんまり大きくなれない  松田わこ

この欄は朝日新聞の歌壇に毎週のように入選している富山市在住の姉妹、
松田梨子ちゃん(13歳)と、松田わこちゃん(10歳)の瑞々しい歌を知ってもらいたいために設けました。
新聞に掲載される月曜日、ブログの冒頭で紹介することにしています。



季節の言葉。
ツマグレナイ。
私(金田一晴彦)のうちでは、今ホウセンカが真盛りで、
庭のあちこちで紅・白・ピンク・紫の花をほころばせている。

この草は、各地各地でいろいろの俚言をもっているが、
まずコーセンカ(関東)とかコーセンコ(東北)とかいうのは、
ホーセンカという名前が意味不明のところから、なまったものだろう。

大分をはじめ九州各地でトビシャンゴというのは、
種が勢いよくはじけるのに注目した名前にちがいない。

広島県の芦品地方でイギヌキというのは、イギはトゲの意味で、
ノドに魚の骨などがつかえた時に、この種をくだいて水の中にとかし、
竹筒の中に入れて飲めば、骨が抜けるという俗信から出た名前であるが、
ほんとうにそういう薬効があるかどうか。

新潟県長岡ではツマグレナイという優美な名前で呼ばれているが、
これは昔の日本人は、今の人がマニキュアをほどこすように、
この花の赤い花ビラをツメにつけて赤くぬったところから言うものである。

やはり昔の人もおしゃれには余念がなかったのだ。

(金田一晴彦著「ことばの歳時記」より)


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南回廊 2012年01月14日 短歌 トラックバック:0コメント:16

冬日

新春の少女歌人たち。
やや旧聞に属するかもしれないが、
今週の月曜日は今年最初の歌壇、俳壇の入選発表だった。

我が、といっては笑われるかもしれないが、
富山のあの歌人姉妹はどうだろうかと、楽しみに新聞を捲ると、
おなじみの「わこ」という字が飛び込んできた。

我が松田わこちゃんである。

4人の選者のうち佐佐木幸綱、高野公彦、永田和宏の3氏が選んだ歌が、

捨てゼリフ残し飛び出すねえちゃんは けれどもドアを優しく閉める

もう一人の馬場あき子氏の推したのが、

ほっぺたも鼻もおでこも耳たぶも つぎつぎ泣いた雪の帰り道

こうして選者全員にとり上げられるという快挙だった。
一首目については、とうとう「捨てゼリフ」なんて言葉を使うようになったんだね。
と短歌・俳句の友だちのもっけの気持ちさんも話しておられたが、
たしかに語彙がどんどん増えて大人っぽい歌が多くなってきたようである。

お姉さんの梨子ちゃんも、しっかりと微妙な心理の歌を作っている。

妹をかわいがるのと妹を かわいくなるのは比例の関係

どうやらこの姉妹はお互いを詠み合うことによって、その歌を成長させてきたのかもしれない。
そしてまたお母さま由紀子さんの聡明な接し方も、大きく与っていた筈である。

たった三十一文字の文学だが、新春からこんなに心を浮き浮きさせてくれたものはない。

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松田さん一家
松田母子

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