小料理「南亭」 2018年04月09日 料(和) トラックバック:0コメント:24

山菜づくし。

春になりますと里山はさまざまな野草で覆われますが、
食べられる野草も注意して探せば、けっこう見つかるものです。

3-0407A.jpg

さっそく多部田の里山にやってきました。

のびる よもぎ

かんぞう2 せり

ちょっと見渡しただけでも、のびる、よもぎ、かんぞう、せり・・・ね。
まずはかんぞうをヌタにしてみましょう。

こごみB

わかめと一緒に酢味噌で頂きます。
かんぞうは茹でてもしゃきしゃきとした歯ざわりが残り、
元気な若草を食べているような、いかにも春らしい気持ちになるのでございます。

こごみC

里山の斜面に自生している蕗。
まだまだ小さく細い茎なのですが、初採りの蕗を煮付けます。
小さいにもかかわらず、一人前にほろ苦い。

こごみA

里山の奥に行きますと「こごみ」を見つけることができます。ぜんまいと同じシダの仲間だそうですね。
ぜんまいよりアクがないので、調理も簡単と聞いております。
てんぷらにするのが一番よいそうですが、南亭は湯がいたのをだし醤油と削り節で食してみました。

癖がなくてややぬるりとした食感は、なかなかのものでございます。
わさび醤油で召し上がる方もおられるようですが、
これはマヨネーズと醤油で食べてみたほうが、よかったかと後にになって思いましたね。

こごみD

里山の帰りにJAに寄ってみると「とんぶり」が並んでいるではありませんか。
畑のキャビアと呼ばれているそうで、 ホウキグサの実なんですね。
秋田県の名産と聞いております。

さっそく買ってしまいましたが、納豆と混ぜて食べると美味しいらしいですね。
しかしやや臍の曲がった南亭のこと、おなじねばねばならナメタケはどうかと思いまして、
生のナメタケを求めたのでございます。

とんぶりと湯通ししたナメタケを、つゆの素と酢で和えたところが絶品の一鉢になりました。

こごみF

しかし野草なら何でも食べられるかというと、これがまた厄介なのですね。
野草図鑑などでよく調べ、その姿をしっかり覚えておかなければ、
たいへんな食中毒を起こすことも少なくありません。

先日も徳島県の小学校で学校職員がニラと間違えて スイセンの葉を持ち込み、
ギョーザの具にして食べた6年生の児童9人が集団食中毒を起こしたというニュースがありました。
生半可な知識で野草を口に入れるのは考え物ですね。



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食堂「南亭」 2018年03月23日 料(和) トラックバック:0コメント:24

生海苔。

ミモザの頃になると、木更津から生海苔が届く。
だから、毎年3月はミモザと生海苔でブログネタを稼いでいるわけだ。

なまのりA

何度もご覧になっている方は食傷気味だと思うが、
生海苔のもともとは茶色をしている。

なまのりB

これを良く洗って煮てゆくと、緑色になりやがて漆黒に変化する。
海苔の塩分が残っているから、味付けは少量の「つゆの素」で十分。
弱火でゆっくりかき混ぜながら、汁気がなくなるまで小一時間。いい色の佃煮が出来上がる。

煮海苔F

夜に作ったのを一晩馴染ませて、朝ご飯にたっぷりの海苔佃煮を乗せる。
一度これを味わったら瓶詰めの海苔なぞは、ただ甘しょっぱいだけで辟易してしまう。

木更津の海苔は江戸前中の江戸前と言われているが、海水温の上昇で年々水揚げが減ってきているという。
昔はスーパーでも手に入ったが、ここ四五年お目にかからなくなったのは、
やはりその所為で、そういえば房総の珍味「ながらみ」という貝も値段が倍近くなってしまった。

なまのりC

さて、晩酌もこの海苔佃煮を主役にしよう。
佃煮に練りわさびを添えてつまみにするのである。
出来れば旬の生わさびをすり卸したいところだが、これが一本1000円以上もする。
チューブの本わさびで我慢するしかないが、海苔の風味と鼻につんとくるわさびの得もいえぬハーモニー!

なまのりD

白身魚を昆布締めにした残りの昆布を、これも浅蜊との佃煮にする。
昆布は2ミリほどに切って、まず熱湯で煮るのだが早く柔らかくするには酢を少々使うと良い。
柔らかくなったら浅蜊の剥き身を入れ、醤油、味醂、生姜千切りで煮詰めてゆく。

昆布はいうまでもなく、浅蜊が実に美味い。
翌日見たら浅蜊だけが姿を消していた。どうやら連れ合いが浅蜊を選って食べてしまったらしい(泪)
昆布を煮て作るのが面倒だったら、ふじっこの塩こんぶを利用するという手もある。

なまのりE

ひさしぶりに「きびなご」の干物を手に入れた。軽く炙って食べる。
大好物なのである。
ネコにまたたびナンテイにきびなご、といっても過言ではない。

なまのりF

漬物は、からし菜の一夜漬け。

なまのりG

ちょっと塩分過多なつまみになってしまったが、
普段は神経質なほどの減塩生活を送っている。
減塩醤油、減塩味噌、塩は塩分50%カットの「やさしお」等々・・・

慣れるとすし屋、あるいは食堂の醤油が、顔を顰めるほどしょっぱい。
そういえばゆで卵に塩をふりかけなくなって久しい。
そうすると不思議なことに、卵から僅かな塩気を感じるようになったのである。

動物の体液には必要な栄養素として、ナトリウムが含まれているという。
減塩の成果がはからずも、ゆで卵のほのかな塩分を感知したということだろうか。



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飯屋「南亭」 2018年03月04日 料(和) トラックバック:0コメント:26

根菜たっぷり。

時々土くさいものを食べたくなります。
泥臭い南亭がいまさら何を?といわれるかもしれませんが。

土くさいといえば根菜ですね。大根、人参、牛蒡、芋・・・。
それらを一緒くたにした「煮っ転がし」は根菜料理の王道かと思います。

煮物A

醤油、味醂、ダシだけでことこと煮た素朴な味。
たくさん作って常備食にします。

煮物C

牛蒡と人参でキンピラも作りましょう。
やや太めに切った牛蒡、人参の炒め煮です。
根菜の煮っ転がしとキンピラ、お通じがひじょーに良くなりそうです。
(あら、ごめんあそばせ!)

奥に見えるのはエノキの梅肉和えです。
小ぶりのフライパンに、よくほぐしたエノキと酒(大1)を入れて熱します。

エノキがくたっとしてきたら、梅干し一個分を叩いて醤油とともによく和えます。
器に盛ったらたっぷりの削り節をかけてお召しあがりください。
お酒のつまみにもうってつけですよ。

煮物B

緑ものとして春菊とはんぺんはいかがでしょうか。
辛子醤油で和えてあります。
根菜類を食べたあとの、春菊のほろ苦さは絶妙かと思いますが。

煮物D

そういえいば、なんでキンピラというのでしょうかね。
気になると納得するまで調べるヒマな南亭です。
なに、Wikiなら一発ですね。

それによりますと、
金平という名前は金太郎としても知られる坂田金時の息子・金平から名付けられたという。
江戸時代はゴボウは精の付く食べ物と考えられていたため、強力の伝説で知られていた金平に仮託したもの。


だそうです。
わかったような、わからないような・・・


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裏食堂「南亭」 2017年12月23日 料(和) トラックバック:0コメント:26

当店一押し。

お客さんに、おすすめはなんだい?って言われると答えようのない南亭ですが、
ただ一品、自慢できる料理がございます。
それは・・・鯖の味噌煮。

笑っちゃいけませんよ、お客さん!
うちに来る方みんな、これは美味い。鯖がこんな上品な味になるとは!
中にはステーキより美味いや。なんてわけのわからない《よいしょ》もありますが、
ともかく照れくさくなるほどの評判でして。

その味噌煮の秘訣とは、うまく言えませんが一に愛情、二に愛情でしょうかね。
じゃあ他のつまみは愛情が欠けてるんだ?言われると返す言葉はないんですが・・・

さば

ともかくポイントは、鯖に煮汁を丁寧に何度もかけてゆくことでしょうかね。
味噌は信州味噌2、八丁味噌1の割合がよろしいようで。

さばB

鯖だけではなんなので、浅蜊と白菜の酒蒸しもお出ししましょう。

さばD

小鉢は南瓜と丹波の黒豆ですよ。


ところである日のことです。青い目のお客さんがやってきました。
またすぐに青い目のお客さんです。「サバ」「サバ」と口々に言うではありませんか。
おー!とうとう南亭の鯖味噌がミシュランに載るか~☆

で、すかさず「サバミソ?」と聞いたのですが、二人とも妙な顔をしてるんですよ。
結局ビールと他のつまみ何品かで「オカンジョウ」ときたもんです。
後日、物知りに尋ねたところ、「サバ」というのはフランス語で「元気かい」「元気だよ」とかいう意味だそうで・・・
ミシュランの夢は脆くも壊れてしまったのでございます。

また南亭の与太話だと思うでしょう。
そのとおりで・・・へへへへ。


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裏食堂「南亭」 2017年12月14日 料(和) トラックバック:0コメント:20

こんなもん、出せないよっ。

鰈の姿煮を作ってみた。切り身はよく煮付けるのだが、尾かしら付きは始めてである。
注意して扱ったつもりが、見事に煮崩れてしまった。
表の皮が剥けて別の魚のような筋模様になった。

こうなるともういいや!という自棄な気持ちになる。
原因は鰈の生臭さを抜くため、予めの熱湯をぶっかけた所為である。
熱湯を勢いよくかけられた鰈は、見る間に皮を捩じらせてしまった。

鯖とは大違いで、皮が剥離しやすいのだろう。
皮はよれてしまったが、身はなんとか崩れずに火が通ったようだ。

かれいA

店に出せる代物ではないので、板さん自らの肴にしよう。。。タハハ。

かれいB

さらし鯨も「南亭」では珍しい。酢味噌をかけて暫らく放置していたら、
大根卸しのようになってしまった。これも板さんの責任消費としよう。。。ナハハ。

かれいC

ほうれん草入り卵焼き。形が悪い。
どれもこれも、お客さんに出せないよっ!

かれいD

というわけで、無理無理口に突っ込んでしまった。
見た目は悪いが、食えればそれでいい・・・。

初めてお見せした「南亭」の裏事情でございます。


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