ことことと 2017年03月01日 美味 トラックバック:0コメント:24

玉蒟蒻。

暖房はストーブに限ると思っています。
なによりストーブに乗せた薬缶のたぎる音、そして煮物の鍋がことこという音。
それらで暖かさが倍加するように感じるのです。

煮物といえば、時々玉蒟蒻の旨煮を作ります。
孫の大好物でもありますが、お茶うけにまた酒のつまみにと重宝しています。

たまこん

私の作り方はまず玉蒟蒻をよく洗ってから、味が沁み込みやすいように、
裏表に十字の包丁目をいれて、

たまこん1

臭みと水気を抜くために、フライパンで空炒りします。
これを水、醤油、砂糖、カツオだし、鷹の爪とでじっくりと煮込むのですが、

材料は玉蒟蒻3袋、水は浸るほどの量、醤油カップ1、砂糖大匙2、
カツオだし適量、鷹の爪2本。
お好みによって味付けを加減してください。


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こうしてストーブの上で半日、水を足しながらことことと煮ることにしています。

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ことこと煮た蒟蒻は、ひと晩置くと得も言えぬ旨さになります。
お客さんが来たときは、お茶受けとして少々格好をつけてお出しします。
お茶は緑茶よりも焙じ茶が良く合うようです。




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不定愁訴 2016年05月13日 美味 トラックバック:0コメント:18

園児の声。

長い黄金週間も終ってしまった。
巷には何事も無かったかのやうに、日常が戻ってきた。

俗に五月病といはれる症状がある。
だが私は365日が休暇の隠居であり、
黄金週間だからといって非日常に身を置いたわけではないが、妙に気だるくしかも落ち着かない。
なにゆえだらうか。

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もしかしたら農繁期が終った虚脱感か・・・
それとも、ざわざわするやうな得体の知れない不安・・・
それらがごっちゃの、もやもや病といへばいいのだらうか。

家人が出かけてしまった部屋で、とりとめなく思ひを巡らしてゐると、
公園から幼稚園児たちの声が近づいてきた。

群雀のやうな声。

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さうか・・・あの幼児たちとは60年以上の隔りがあるのだ。
半端ではない年月だ。

思考はそこで停止してしまった。

ふいに電話が鳴った。
「××霊苑のご案内ですが」

このところ、とみにこの手の電話が多くなった。



二十日大根を甘酢に漬けた。
お茶受けに、なによりである。


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すっぱ! 2015年08月04日 美味 トラックバック:0コメント:24

すっぱ~~~!!
農園の西側は梅林である。
毎年紹介しているから、皆さんにはお馴染だと思うが。

梅林だから当然、青梅が実る。
どういうわけか採る人が居ないので重くなった実梅は、
草むらや地面にぽたぽたと落ち、そのうち熟れて朽ちてゆく。

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もったいない話だが、毎年こうしてたくさんの実梅が見捨てられている。
我が家も何年か前に漬けた梅干しが、まだ一瓶まるまる残っているし、
梅酒に至っては三十年前のものが二升、なかなか減らずにいる。

もったいないと思っても、見過ごすしかなかったのだが、
今年、何を思ったのか連れあいは、その梅をせっせと拾い集めてきたのである。
単に「梅干し」を漬けてみたくなったのだと言う。

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ジップロップで塩漬けした梅を、赤紫蘇で色付けして天日で三日間干す。

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日一日と塩が吹いてきて、三日目は夜露に当てるという。

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出来上がった梅干しは、まだ練れておらずただただ酸っぱく塩辛い。
顔に皺が何本も刻まれるようだ。

実をいうと、この梅は大磯で干したのだ。
大磯で留守番することになった前日が、梅雨明けだったからである。

出来上がった梅干しは梅汁とともに瓶に入れて、もちろん、大磯に残してきた。


わらんべのいかにも梅干し舐めた顔
(南亭)


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南酒房 2014年08月13日 美味 トラックバック:0コメント:20

三十年もの。
床下収納にそれはそれは古い保存瓶がある。
話題にするのも怖いので家族は、心して触れないようにしていた。

保存瓶の中身は梅酒。
漬けてから四半世紀は経っている筈だ。

ある日、季節外れの大掃除を始めてしまって、
見たくないのだが床下収納を開ける羽目になってしまった。

こげ茶色の液体が詰まった瓶が3本と、
訳のわからない空瓶を抱え上げた。

この梅酒、いつ漬けたんだっけ・・・
えーと、引っ越してきて翌年だから30年?
30年か、やばい!捨てよう。

捨てるとなると執着が湧いてくるものだ。
NETで調べることにした。

梅さえ取り除いてあれば液が濁ってない限りは、
20年30年は大丈夫。
むしろ梅酒の古酒は薬酒として古来から珍重されてきたという。

「痰を消し、渇きを止め、食を推め、毒を解し、のどの痛みを止める」
効能があるそうだ。

これは朗報!
さっそく底の澱を除いた上澄を、煮沸消毒した一升瓶に詰め替える。

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その一本がこれだ。

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水で二倍に割ってもウィスキーのような色合い。
含むと確かに、まろやかで深みのある喉越しの後から、
くすみのある漢方の味がじわじわと追いついてくるようで、まことに頼もしい。


下戸のつれあいが、毎日ではないがシングルグラスを空けるようになった。
それはそれで喜ばしいが、気がかりでもある。



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南酒房 2013年11月09日 美味 トラックバック:0コメント:18

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富山ブラック。
富山県、それも富山市内特定の店舗だけで食べられていた「ご当地ラーメン」が、
カップ入りのインスタントながら関東に上陸したのである。
駅チカでたまたま見つけたものだから、たまらず手を出したのだった。

その名を「富山ブラックラーメン」という。

塩辛い味付けが特徴で、これは客が店に白飯を持ち込み、
ラーメンをおかずとして食べるというスタイルの中で生まれたものだという。

故郷の麺ではあるが、私が初めて口にしたのは東京で就職して十数年後、
偶然にも富山市のあるプロジェクトを担当することになって、
何度か出張を重ねた時に初めて味わったラーメンだった。

当時の味の記憶はとうに薄れてしまったが、そのスープの色は絶対に忘れられないものだった。
ということで、さっそくこの「富山ブラック」をいただいてみよう。

せっかくだから、カップのままではなくお店で味わうように丼を使い、レトルトの「かやく」は捨てる。
葱、メンマ、自家製のチャーシューを乗せれば見た目は富山駅前「ブラックラーメン」。

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どうだろう、この真っ黒なスープ。
富山といえばイカの墨造りが名物だが、まるでそのイカ墨を入れたようではないか。
初めてこのスープを見た人は、一瞬引くと聞いたが、たしかに!

スープは醤油の濃度が高く、さらに大量の粗挽き黒胡椒が加わり、独特の塩辛さを持っている。
ベースは鶏ガラと豚骨ベースの濃厚なスープである。
スープのパンチが強いので太い麺が使われる。

麺を一口すすりスープを飲む。
まさにガツンとくる味。口中が徐々にひりついてくる。
これはまさしく雪国のラーメンである。

塩気が強く辛い食べ物は身体を内側から温めてくれる。
寒冷地が大昔から培ってきた知恵であろう。

屋台A

冬の富山駅前には、ラーメンの屋台トラックが数台は並ぶ。
しんしんと雪が舞う夜はラーメンの湯気と、白い息が何本も立ち上る。
(屋台の写真は借りたものです。)

そういえばこの屋台の「ブラックラーメン」、背油が厚く浮いていたような。
スープを冷めさせないようにするためだろう。

しかしこのインスタントは、無難にと考えたのかやや遠慮がちな味かもしれない。


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