下町日和(其の一) 2017年05月22日 江戸 トラックバック:0コメント:22

砂町銀座。

深川に所用があったついでに、懐かしい砂町の商店街に寄ってみようと思ったのである。
東西線南砂町駅から亀戸方向に歩くと、砂町銀座というサインが見えてくる。
東京で行ってみたい商店街の三本指に入るという、人気の商店街である。

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全長は670メートル、約180の店舗が並ぶ。

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人気の理由は昭和の面影が色濃く残っていることだろう。

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ここに来るのは30年ぶりだが、殆ど当時のままだということに少なからず感激。

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下町商店街の特色は総菜屋さんが多いことだろう。

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どれも食指が動く店ばかり。

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かと思うと表でマグロの刺身を売っているその奥が、珈琲店になっているというカオス!

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とある総菜屋で珍しいものを見つけた。
青柳のフライ、一本200円。これは未知の食べ物である。
二本買おうと思ったら、先客が三本せしめて行った。
最後の一本をせしめられないように、急いで200円を置く。

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深川に住んでいた頃は、
魚勝という魚屋が営む寿司屋「海幸」(ここを目当てに来る人も多い)で、食事をしていたものだが寿司は重いし、
かといって小腹も減ってきたというわけで、雰囲気満点の「おもかげ食堂:銀座ホール」に入る。

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昭和13年から続く歴史的な食堂である。

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豊富なお品書きの中から、手っ取り早くラーメンを注文する。
「なんでも食堂」の割にはしっかりしたスープで、まことに旨い!

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帰宅して、さっそく土産?の青柳フライを賞味する。
ソースは使わず、ぱらぱらと塩を振っただけで口に運ぶ。
青柳独特のふっくらした食感と、海の旨味が堪らない!

もう少し早く行って、4本は手に入れたかったと悔やむことしきり。


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花曇り(二) 2017年04月11日 江戸 トラックバック:0コメント:38

カフェはリバーサイド。

日没には1時間以上ある。
八重洲の酒場で時間をつぶすという手もあるが、某カフェのことを思い出した。

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茅場町駅から近い亀島川沿いに4階建ての古いビルがある。

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昭和2年に建てられたこの井上第2ビルは、戦後しばらくセーラー万年筆の本社社屋だったそうだ。

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その1階にある「WALL STREET」は、ビルと同じようにレトロな雰囲気のレストランバーである。

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早めの時間に入ると、眺めのいい窓際の席が選べる。
ここは独り呑みには、もってこいの一画だ。

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まだ強いアルコールには自信がないので、ハイボールをゆっくり飲むことにしよう。
窓の外は亀島川。

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料理は飯蛸とセロリのマリネ、そして牛筋のワイン煮込み。
ちびちびと飲み、黙々と食べるうちに夕色が濃くなってきた。

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茅場町から八重洲へとそぞろ歩き。

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夜はネオンや店の灯りに映えて、一段と華やぐ桜。

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都会の夜桜をこうしてゆっくり愛でるのは、記憶にないことである。

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しかし、花見の楽しみの一つは、桜に酔いしれる人々の姿。

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その無心な顔、顔、顔を見ることだと、気付いたのはいつのことだろう。
そしてそれは、一種の物悲しさを含んでいるからこそ、一層愛おしく思えるようになったのは最近のことかも知れない。


花吹雪



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花曇り 2017年04月10日 江戸 トラックバック:0コメント:12

日本橋、さくら通り。

八重洲南口を出て外堀通りを渡ると、桜並木が見える。

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花が終わり再び咲くまでの350日ほどは、飲食店が並ぶだけのありふれた通り。
桜の季節はどこもそうだが、景色は一変する。

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初めて訪れた人は、まさか東京駅のまん前に桜並木があるとは思ってもみなかったようで、
しばらくは口を開けて眺めるか、スマホをかざして飽かずに写真を撮っている。

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桜並木は銀座通りを越して、高島屋の脇から兜町へと続いている。

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東京駅から1分の、「日本一交通便利な桜」と言われているが、

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無機的なビルの林に咲く桜もいいではないか。

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桜並木のスタバ。こんな光景もいいではないか。


せっかくだから、日暮れまで待って夜桜を楽しもう。

《その話は、次回に・・・》





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両国 2016年06月24日 江戸 トラックバック:0コメント:16

「真田丸」展。
大河ドラマ「真田丸」が人気だという。

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両国の「江戸東京博物館」では人気にあやかってだろう、「真田丸」の特別展が企画された。
是非にもという気持はなかったが、友人が当博物館に融通が利くらしく、
さまざまな企画展のチケットを送ってくれるので、今回も興味半分に出かけてきたのである。

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大河ドラマの人気を裏付けるように、平日にもかかわらず《会場はたいへん混み合っています》とある。
展示は真田氏や関係のあった武将たちが身に付けた甲冑、刀剣、衣裳はもちろん、
やりとりした文書、また城の縄張り図面など、真田ファンあるいは歴史ファンにとってたいへん興味深いものであろう。

真田といえば、歴史小説家の故池波正太郎氏に「真田太平記」という長編小説がある。
文庫本で全12巻という大作だが、武田の家臣だった昌幸が武田氏滅亡後、
権謀術数の限りを尽くして真田の領地を守り、やがて息子の信之・信繁ともども、
豊臣・徳川の争いに巻き込まれてゆく筋書きは、大河ドラマの流れと同じだろう。
しかし、池波正太郎氏はどうやら兄の信之を買っていたようだ。

池波氏は「真田太平記」の外に何篇かの真田物を書いているが、
そのいずれもが底意地の悪い幕藩体制の中で、懸命に藩を守り続けた兄、信之の話である。
特に「真田騒動」は、取り潰しを狙う幕府に対する信之の、凄みのある駆け引きが見ものであった。

ちなみに信之は背丈が185センチ、そして92歳の長寿を全うしたそうで、
当時の日本人としてはけた外れの人間だったようだ。
亡くなるまで幕府に睨みを利かせたというから、影の薄い印象からは想像もつかない傑物だったに違いない。

話は横道に逸れてしまったが、「真田」はこれぐらいにして常設展の方へ行ってみよう。
企画展の折りは必ず訪れる常設展だが、ジオラマの質の高さはいつ見ても飽きがこない。

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めぼしいところを紹介するだけでも、長くなるのでこちら江戸東京博物館をご覧いただきたい。

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江戸東京博物館を出て、両国駅の向こう側に行ってみる。
ほどほどの飲食街が続いていて、その中ほどに「横綱横丁」という路地がある。
一度入って見たかったのが、昭和の面影を残したカフェテリア「ニューストン」。

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この看板からしてどうだ!絶滅種に近いレストランの風貌ではないか。

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おお、長いソファーとイルミネーション!
こういう店で注文するのはカレーライスでもなければ、ピラフでもない。
絶対にハヤシライスでなければならない。

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昨日から煮込んでいたのではないかと思われる、濃厚なとろとろハヤシ。
これぞ昭和の味と夢中で完食してしまった。

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この横綱横丁には、行ってみたい店がかなり多い。
この鉄板居酒屋「アケボノヤ」は特にそそられた。
しかし、夕方の5時からという。無念。。。

今度は、絶対ここを取材するつもりだから、お楽しみに。
別に、興味ないか・・・?


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中野 2016年04月21日 江戸 トラックバック:0コメント:16

ヤチムン工芸GALLERY。
ブログでお世話になっている《ク―ママ》さんから、東京で個展を開くとの連絡をいただいたのは先月のことである。
迂闊にもそれが4月であることを見過ごし、てっきり3月の22日までと勘違いしていたのだ。
3月22日といえば伊豆へ行く前日で、それもあと三日しかないと思い込み、
結局「行けないかも」というお返事を送ったのだったが・・・

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後からもう一度確かめてみると、4月16日からとなっているではないか!なんという迂闊。
そうであれば、なにを置いても行かなければ申し訳ない。
ということで、18日の月曜日。中野に降り立ったのである。

実はこのヤチムンGALLERY界隈、非常に思い出のある一画で、
若かりし頃、丸井デパートの仕事を受け持っていた関係から、本社のある中野へ繁く通っていたのである。
その中野丸井を少し行ったところにGALLERYがあるとは、なんという巡り合わせだろうか。

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GALLERYは表通りから細い道に入ったところにあった。
《ク―ママ》さんは岩手県にお住まいのキルト&パッチワーク作家さんである。
素晴らしい色彩感覚のアイディア溢れた作品を創作しておられる。

今回はその実物を鑑賞することが出来るというわけで、楽しみにやってきたのである。
パッチワークは一時連れあいも習っていたことがあったが、たいへん手間のかかる仕事だ。
《ク―ママ》さんの作品はその緻密な作業もさることながら、包まれるような優しさに溢れている。

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ひとつひとつが、ほっとするような作品ばかり。

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本当はご本人と、愛犬のクーちゃんに逢いたかったのだが、昨日岩手に帰られたそうで、なんとも残念であった。

ところでこのギャラリーの名前「ヤチムン」は、沖縄の言葉ではなかろうかと思っていたのだが、
女性オーナーさんの話では、その通り沖縄で「焼き物」のことを呼ぶそうだ。
そういえば、ギャラリーの表側には器が沢山陳列されていたが、全て沖縄特有の焼き物だった。

なおもお話しを伺うと、なんと大嶺画伯をご存じだという。
(大嶺画伯のことは、拙ブログのカテゴリー「沖縄」をご覧いただきたい)
ますますのご縁を感じて、少なからず感激したものである。

ギャラリーを出て、昔はよく歩いた「サンロード」を訪れてみる。
特にこの裏通りにあった名曲喫茶その名も「クラシック」には、よく通ったものだ。
その歴史的な喫茶店は10年前に閉店したという。

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サンロードの尽きあたりが「ブロードウエイ」。この2階に知る人ぞ知る「まんだらけ」がある。
希少価値の漫画本やサブカルチャー分野を始めとするグッズを集めた、マニアの聖地とも言われている。

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「まんだらけには、ない物はない」とさえ喧伝されて、外国人の熱心に物色する姿も目立つ。
私もここでスターウオーズの珍しいフィギュアを手に入れたものだ。

その中野は、いつの間にかラーメン激戦区になったようだ。
商店街の5軒に1軒はラーメン店ではないだろうか、そう思わせるほど多い。
しかも創作ラーメン、例えば「バラ肉そば」「煮干しラーメン」「マグロ醤油麺」?・・・
といった、いずれも口にしてみなければ想像のつかないラーメンばかりである。

決して安くはないそれらのラーメン。700円、800円も支払って首を傾げるような代物だったら、
泣くぞ!ワシは・・・。

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というわけで、界隈を歩きまわってやっと見つけたのが、東京ラーメンと書かれた店だった。
これなら間違いないだろうと、味玉ラーメンを注文する。

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だが、だが・・・これは脂がぎとぎとと浮いた、いわゆる背脂ラーメンではないのかね?

しかも、味が濃すぎね??
地元で昔から商いしていた「XX軒」のようなラーメン屋、そのさっぱりした味は絶滅危惧種になったのだろうか。

まあしかし・・・それを抜きにすれば、不思議な縁に導かれた心地良き一日であった。


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