居酒屋話(62) 2014年03月31日 酒肴 トラックバック:0コメント:24

《今週の・りこちゃん、わこちゃん。》
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受験生見えなくなるまで見送ってなぜだろうハラハラ泣けてくる  松田由紀子

ぶた汁が私の体のすみずみにとどいて出かける高校受験  松田梨子

ねえちゃんはいつものようにニコニコとゆっくり食べる受験の朝も  松田わこ

ひさしぶりに松田母子が揃いました。
受験の日を迎えた梨子さんを送り出すお母さまの気持ち、
そしてなんでもないように詠みながら、じっと見ていたのだろう妹わこちゃんの気遣う視線。

まるで一こまの映像を見るような、そんな気持ちにさせられた今朝です。



厄介なつまみ。
この時期、「ながらみ」という小さな巻貝が旬を迎えます。
ながらみは本州、四国、九州の沿岸で多く見ることが出来ますが、
この千葉の九十九里は中でも漁獲量の多いことで知られています。

この貝は大きさが3センチ前後、これが40粒ほど入ったパックが150円ですから、
浅利より安いわけで、さっそく2パック求めて今宵のつまみとしましょう。

「ながらみ」はそのまま水で洗ってから、少量の塩と熱湯で数分ゆでるだけ。

ナガラミA

しかしこの貝の中から身を取り出すのが、なかなか厄介なのです。

ナガラミB

貝の口から出ている身に楊枝を挿して、貝の巻く方向へ慎重に回してゆくのですが、
奥の奥にある肝まで取り出すのが、至難の業なのです。
実はこの肝がいちばん美味しいところで、もちろん入り口に近いところの身も、
磯の香りに満ちて充分にいけるのですが、肝の濃厚さといったらそれはそれは言葉で表せないほどなのです。

だいたいが途中で切れてしまうので、しまいには貝をかち割りたい衝動に駆られるのです。
こうしてひとつの「ながらみ」に取り組むこと20秒あまり。
全部始末する頃には肩は凝るわ、目はしょぼしょぼになるわで、酔うどころではなくなるのです。

そこで、ほかのつまみに箸を移すことで、気を取り直しているのですが。

ナガラミB1

生海苔もそろそろ終わる季節になりました。
たぶんこれが最後と思われるので、名残を惜しむようにことこと煮た佃煮。

ナガラミC

そしてピリリとくる辛し菜の一夜漬け。

ナガラミD


酔っては醒め酔っては醒めしているうちに、
突然奈落の底に引きずりこまれるような酩酊に襲われたのです。

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