「真田丸」展。大河ドラマ「真田丸」が人気だという。
両国の「江戸東京博物館」では人気にあやかってだろう、「真田丸」の特別展が企画された。
是非にもという気持はなかったが、友人が当博物館に融通が利くらしく、
さまざまな企画展のチケットを送ってくれるので、今回も興味半分に出かけてきたのである。
大河ドラマの人気を裏付けるように、平日にもかかわらず《会場はたいへん混み合っています》とある。
展示は真田氏や関係のあった武将たちが身に付けた甲冑、刀剣、衣裳はもちろん、
やりとりした文書、また城の縄張り図面など、真田ファンあるいは歴史ファンにとってたいへん興味深いものであろう。
真田といえば、歴史小説家の故池波正太郎氏に「真田太平記」という長編小説がある。
文庫本で全12巻という大作だが、武田の家臣だった昌幸が武田氏滅亡後、
権謀術数の限りを尽くして真田の領地を守り、やがて息子の信之・信繁ともども、
豊臣・徳川の争いに巻き込まれてゆく筋書きは、大河ドラマの流れと同じだろう。
しかし、池波正太郎氏はどうやら兄の信之を買っていたようだ。
池波氏は「真田太平記」の外に何篇かの真田物を書いているが、
そのいずれもが底意地の悪い幕藩体制の中で、懸命に藩を守り続けた兄、信之の話である。
特に「真田騒動」は、取り潰しを狙う幕府に対する信之の、凄みのある駆け引きが見ものであった。
ちなみに信之は背丈が185センチ、そして92歳の長寿を全うしたそうで、
当時の日本人としてはけた外れの人間だったようだ。
亡くなるまで幕府に睨みを利かせたというから、影の薄い印象からは想像もつかない傑物だったに違いない。
話は横道に逸れてしまったが、「真田」はこれぐらいにして常設展の方へ行ってみよう。
企画展の折りは必ず訪れる常設展だが、ジオラマの質の高さはいつ見ても飽きがこない。
めぼしいところを紹介するだけでも、長くなるのでこちら
江戸東京博物館をご覧いただきたい。
江戸東京博物館を出て、両国駅の向こう側に行ってみる。
ほどほどの飲食街が続いていて、その中ほどに「横綱横丁」という路地がある。
一度入って見たかったのが、昭和の面影を残したカフェテリア「ニューストン」。
この看板からしてどうだ!絶滅種に近いレストランの風貌ではないか。
おお、長いソファーとイルミネーション!
こういう店で注文するのはカレーライスでもなければ、ピラフでもない。
絶対にハヤシライスでなければならない。
昨日から煮込んでいたのではないかと思われる、濃厚なとろとろハヤシ。
これぞ昭和の味と夢中で完食してしまった。
この横綱横丁には、行ってみたい店がかなり多い。
この鉄板居酒屋「アケボノヤ」は特にそそられた。
しかし、夕方の5時からという。無念。。。
今度は、絶対ここを取材するつもりだから、お楽しみに。
別に、興味ないか・・・?