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近代工芸館 2019年12月06日 美術 トラックバック:0コメント:26

竹工芸名品展。

4年前だったか、人間国宝展を見に行った時に一番感動したのが、
生野祥雲斎の竹製の花器だった。
竹に対する概念を完全に覆された衝撃の芸術品だったのである。

そんな竹工芸の粋が集められた展覧会があるという。
見逃してはならぬ企画である。
天気が良くて暖かな一日を選んで、行くことにした。

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工芸館は竹橋の近代美術館から歩いて数分のところにある。

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重厚な煉瓦造りの建物は、明治43年に建てられた旧近衛師団の司令部で、
戦後、昭和52年に国立近代工芸館として開館した。

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正面階段を見上げると、2.26事件を扱った映画などで、
この階段を慌ただしく登り降りする、陸軍将校たちの姿が目に浮かぶ。
だが、今日の2階には100点近い、竹工芸の名品たちが待っているのだ。

それらは想像以上の絶品揃いだった。
とりあえず、中から何点か紹介しよう。

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もう竹とは思えない、例えば銅器のような光沢の作品も見受けられる。

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人間国宝展で感動した、生野祥雲斎の花器に再び出会えるとは!

あらゆる竹の種類とその癖を知り尽くした名工が作り出す、小宇宙のような作品たち。
一作一作の細部まで鑑賞してゆくと、日が暮れてしまいそうだ。。

全作品を紹介したいところだが、今回はこの7点でお許し願いたい。

9-1203I.jpg

工芸館の向かい側は皇居である。
東御苑の入り口には、即位に使われた大嘗宮を見学しようと、大勢の人が押し寄せていた。
その群衆をよそ目に私がやってきたのは、銀座のはずれである。

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京橋寄りの銀座裏通りにある「三州屋」は、昔、銀座で昼呑みができる唯一の店だった。
何十年ぶりかでやってきたが、往時と変わらぬ店構えだ。

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ここは魚料理が定評の店で、中でもあら煮が人気だった。
鯛、金目、鮪、鰤など、季節によって魚は異なるが、いずれも絶妙な味付けで、
その一皿だけで満足という常連も多かった。

この日のあらは金目とムツだったが、私はムツで呑むことにする。
ごろっとしたムツのあら煮と、お新香だけでゆっくりと一合を楽しむ。

人間国宝も大嘗宮も霞の彼方となる。


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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

竹細工の展覧会を見たことはありませんので、大変興味深くみさせていただきました。
繊細でとても美しいです。色もいろいろで、いぶしがきいていて・・・。
そして、光を受けて落とした影がまた、きれいです。
陶器などの焼き物との違いはそこにあるようにおもいます。
影にも、動きと濃淡、模様があります。
建物もすばらしいですね。
いいものをみせていただき、ありがとうございます。
  1. 2019/12/06(金) 10:21:40 |
  2. URL |
  3. てのりぱんだ #C/Rcg83E
  4. [ 編集 ]
人間国宝の竹細工
 国立近代美術館の工芸館にお出掛けになられたご様子、人間国宝の編んだ竹細工はいかがでしたか!私も先日出掛けて、飯塚小玕斎の「白錆花籠 雲龍」等などの展示品に見惚れてしまいました。国立近代美術館の本館の方では、鏑木清方の「築地明石町」を含む三幅対を四十数年ぶりに特別展示しておりましたので、日本画の好きな私は、そちらの方も堪能して来ました。「芸術の秋」とは、よく言ったものです。三州屋のお酒の味は如何でしたか?私は、お酒と言えば、専ら居酒屋の安酒ばかり飲んでいますので、お金に余裕があったら、三州屋とは行かないまでも、新政の一升瓶を買って来て、師走の月を相手に独酌と行きたいものです。
  1. 2019/12/06(金) 12:35:56 |
  2. URL |
  3. 鳥羽散歩 #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]
こんにちは。
近代美術館と国立文書館は何度も行きましたが、
工芸館は未知の領域でした。
「竹工芸名品展」なんともそそられる企画展ですね。
写真だけでも竹の概念が崩れてしまうほどですから、
実物を見た衝撃はさぞ大きかったかと思います。

そして銀座三州屋!
なんと懐かしいところを!!
表は全然変わってないですね。
テーブルは新しいようですが、店内はいかがでしたか?
私も昼定食に、帰り際の一杯にとお世話になったものです。

あら煮でゆっくりと一合。
南亭さんらしい呑みかたですね(^^)

ともあれ、こうして美術館に、
そして居酒屋にとお出かけできるようになられたこと、
心から嬉しく思いました。
  1. 2019/12/06(金) 13:36:06 |
  2. URL |
  3. Toku #JalddpaA
  4. [ 編集 ]
こんばんは。
近代工芸館、歴史の重みを感じさせる建物ですね。
そして竹工芸品のなんと素晴らしいことでしょう!
ほんとうに横から裏側から眺めたくなります。
なかなかお目にかかれない展覧会ですね。
私もぜひ行ってみたいと思いました。
せっかくの皇居は行かれなかったのですか?もったいない(笑)

でも、三州屋さんには勝てなかった(*‘ω‘ *)
それにしても、美味しそうなアラ煮ですこと♪♪
南亭さんの行くお店は、ぜったい外れがなさそうですね!
  1. 2019/12/06(金) 18:06:06 |
  2. URL |
  3. 本宮まちこ #-
  4. [ 編集 ]
今晩は。
竹工芸というと笊、籠のたぐいしか思い浮かびませんが、
その生活雑器にしてからが、芸術に昇華されていることに驚いています。
二番目と三番目の作品のなんと緻密で、なんと品格に充ちていることでしょう。
そして南亭さんが感動されたという最後の花器、
まさしく一つの宇宙と表現していいでしょうね。
いやー!素晴らしいものを見せていただきました。

そして「三州屋」さん。
まだこういう構えの酒場が銀座に残っているとは。
いやー!素晴らしい一日を見せていただきました!


  1. 2019/12/06(金) 20:09:29 |
  2. URL |
  3. 昨日庵 #-
  4. [ 編集 ]
国立近代工芸館の存在を初めて知ったのですが
今まで知らずにいたのが本当に悔しい
教えて下さりありがとう御座います。

竹工芸品の何と素晴らしいこと!
繊細にして優美 且つ力強さも感じます。

これ程の工芸品は 日本人として誇りであり励みにもなります。

気持ちも満たされた後のお酒は 美味しいでしょうね〜♪
  1. 2019/12/06(金) 20:09:32 |
  2. URL |
  3. 優 #-
  4. [ 編集 ]
国立近代工芸館、竹工芸、どれも素晴らしいですね。
人間国宝の生野祥雲斎氏も、全く知りませんでした。

日本ってなんて素晴らしいの!って改めて思っています。

あら煮も良いですね。
あら煮の後は、骨湯でしょうか?
私は、それがまた楽しみです。
  1. 2019/12/06(金) 20:23:11 |
  2. URL |
  3. こすずめ #-
  4. [ 編集 ]
てのりぱんださん。
こんばんは。

以前、人間国宝展で初めて名工の竹工芸を見て、
あまりの素晴らしさに感動しました。
今回、それ以外の作品を見ることができるというので、
満を持して行ってきました。
もうもう言葉にならないくらい見事な名品たち!
至福の時を過ごしました。

今後もいくつかの会場で展示企画が予定されているそうです。
機会がありましたら、是非ご覧になってください。
  1. 2019/12/06(金) 21:23:22 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
鳥羽散歩さん。
こんばんわ。
鳥羽さんも工芸館に行かれたそうで、驚いております。
しかも近代美術館も併せてご覧になられたとは!
竹工芸だけで酒場に走った私、ひじょうに恥ずかしいです。

三州屋は銀座ではありますが、安さで定評のある居酒屋です。
外で呑むのは年に数回もあればいいところ。
家ではもっぱらワンカップ大関です。
  1. 2019/12/06(金) 21:34:09 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
Tokuさん。
こんばんは。

私も多分初めてかと思います。
何故かというと途中に文書館があったこと、
全く知らなかったからです。
ともかくここで竹工芸名品の数々を拝めるなんて、滅多にない企画展。
そして期待以上の名品たちでした!

三州屋は業界のたまり場のようでしたね^^
昼からなんて溜まりなんて、???な業界でしたが(笑;
  1. 2019/12/06(金) 21:55:04 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
本宮まちこさん。
こんばんは。

近代工芸館は明治の建物ですが、
旧陸軍の施設なのによくぞ爆撃に遭わなかったものです。
そしてこの洋館で竹工芸の名品たちを鑑賞できるなんて、
なんと素晴らしい企画かと思いました。
そして実際に心に残る芸術品たち!
素晴らしい時間を過ごさせていただきました。

皇居はね・・・
これだけたくさんの人を見ると、腰が引けてしまいますよ^^

正直言いますと、工芸館の後は三州屋と決めていたのです(笑
  1. 2019/12/06(金) 22:04:40 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
こんばんは。
またまた未知の世界を覗かせてもらいました。
これ本当に竹ですか!?驚愕の手工芸。
安易に芸術と呼ぶのが躊躇われるほどです。
もともとアートの語源は、人間の「技」や「技術」を意味する言葉だったそうで、
未熟な技の持ち主がやれアーティスト、やれ芸術家と自称する昨今は、
ただただ噴飯ものの風潮だと思いませんか。
ひたすら技を磨く、このストイックな行為こそが芸術の原点だと、改めて得心しました。
会期はあとわずかだそうですね。
これは絶対見逃してはならない展覧会だと思いました。

いつも貴重な情報を、ありがとうございます。
  1. 2019/12/06(金) 23:14:36 |
  2. URL |
  3. 岡田教室 #-
  4. [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2019/12/07(土) 08:59:21 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]
昨日庵さん。
こんにちは。

竹工芸に関心を持ったのは最近のことです。
今まで知らなかった世界でした。
長生きはするものですね^^;

本当は竹工芸より三州屋が本当の目的だったりして。
でも、半分以上はそうかも・・・(笑
  1. 2019/12/07(土) 10:03:07 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
優さん。
こんにちは。

近代美術館はよく行くのですが、
工芸館、知ってはいましたが今回初めて訪れました。
建物自体が素晴らしく、中の展示に期待感が募ります。

竹工芸の名品たち、ほんとうに見事でした。
竹文化を育んできたこの国を誇らしく思いました。

そのあとは銀座裏通りへ、まっしぐらです(笑
あら煮と酒は、まことに美味しゅうございました^^
  1. 2019/12/07(土) 10:10:08 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
こすずめさん。
こんにちは。

以前、人間国宝展で竹工芸を見て、
すっかりその魅力に惹かれてしまいましたが、
今回はその竹工芸だけの展示というので、
何はさておきと行ってまいりました。
最高でした!という言葉しか出ません^^;

竹の文化、日本再発見の思いです。

あら煮もさまざまあって、
身がほとんどない骨ばかりのものもあります。
ここのあら煮は常連に定評の一品で、
金目なんかはすぐに売り切れです。
  1. 2019/12/07(土) 10:21:05 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
岡田教室さん。
こんにちは。
まさに驚愕の工芸品です。
>もともとアートの語源は・・・
よく言われることですが、井上靖の「天平の甍」を読みますと、
仏具を作る工人は、信仰のため身を削って作り続けたそうです。
そこには今でいう芸術もアートも関係なかったのでしょうね。
そんなことを思いながら竹の名品たちを鑑賞しました。
竹工芸名品展は明日までです。
明日は好天に恵まれるそうですから、
是非おでかけくださいますよう。
  1. 2019/12/07(土) 16:54:04 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
内緒さん。
こんにちは。

今朝、そちらで知りました。
なんとも言葉がありません。

ただ、残ったわん・にゃんのためにも、
はやく元気になってくださいますよう・・・
  1. 2019/12/07(土) 16:56:14 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
こんばんは!
何度も来ましたが。。
田舎者で、竹をあまり見たことが無いので
失礼していました(#^.^#)

>もう竹とは思えない、例えば銅器のような光沢の作品も見受けられる。
 
 これは、何に使用するものでしょうか?
 芸術品ですから置物?飾りでしょうか?

 ごろっとしたムツのあら煮が出て安心した田舎の媼ですv-8
  1. 2019/12/07(土) 20:17:59 |
  2. URL |
  3. みなと #-
  4. [ 編集 ]
みなとさん。
こんばんは。

田舎者ではなく、北海道には竹が育ちにくいと聞いております。
ただ、竹の笊など使ったことはありませんか?
この竹工芸展は、竹で作った生活雑器が発展したものです。
大体が花器を入れる籠や、菓子を盛る笊、あるいは照明器具などです。

相変わらず、最後は居酒屋で〆るナンテイです^^;
芸術もくそもないですよね(笑
  1. 2019/12/07(土) 21:22:43 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
NANTEIさん、素晴らしい竹工芸品を見てらっしゃいましたね。
日本人の手先の器用さ、感性の繊細さが作品に顕われていますね。
千葉は竹の里が多く、昔は工芸家も住んでいたということです。
その古い住まいを見る機会が有りましたが、照明や表札に竹工芸品が使われていて、ちょっと感動しました。
しかし、建物がなにせ古かったので壊すに至ったのですが
まだその佇まいが眼に浮かびます。

嗚呼、むつのあら煮が美味しそうで、お昼はどうしましょう、、、ww
銀座の裏通りなんて、通じゃなければ知らないし、、、羨ましい限りです。
  1. 2019/12/08(日) 11:58:31 |
  2. URL |
  3. ミルフィーユ #QgXOZ7z.
  4. [ 編集 ]
ミルフィーユさん。
こんばんは。

竹だけの展覧会なんて、滅多にないでしょう。
過去に一度、人間国宝の作品を見て予め予想はつけてましたが、
実際に会場を巡ると、声にならないくらい感動しました。
竹の育つところ、日本をはじめとした東南アジアでしか見られない竹工芸。
特に日本では生活雑器を超えて花器、照明、置物にと、
世界に誇る素晴らしい作品を生み出してきました。
今回の展示はそのことを改めて私たちに問う、絶好の企画だと思いました。

銀座三州屋は、昔からおっさんのオアシスでした。
昼酒を堂々と飲めるのは、蕎麦屋とここだけだったような^^。
あら煮は安くていいですね~♪
  1. 2019/12/08(日) 18:56:19 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
こんばんは
紹介していただいた竹工芸の花器や照明器具など
素晴らしい! の一言に尽きます
竹で編んだ籠など竹製品は身近なものでしたが
こんな国宝級のものを観賞したことはありません

しなやかで繊細な曲線の美しさ・・・感動が伝わってくるようです。

工芸館ちょっと見には昔の東京駅を連想させます。
むつで一杯・・・呑める人羨ましい!
一日疲れは感じませんでしたか?

素晴らしい作品を紹介してくれてありがとう。
  1. 2019/12/09(月) 03:28:34 |
  2. URL |
  3. ミニヨン #pgQJ7few
  4. [ 編集 ]
ミニヨンさん。
こんにちは。

竹の工芸。
これまでの概念が崩れる展覧会でした。
作品の素晴らしさと、竹の可能性に感動しました。

退院後はじめての美術館です。
ゆっくり歩いて、なんとか無事に観ることができました。

昼酒も一合ゆっくりと。
支障なく駅まで歩けたものです。

何事もゆっくりでしたが・・・
  1. 2019/12/09(月) 10:10:17 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]
ムツ
おいしそうなあら煮 よだれが出ますね。
昨日魚屋を のぞきました。息子の好物の カマスの刺身をゴマ醤油漬けに
初めて見る すだれ貝は 酒蒸しに 小エビも むいて刺身で。
魚は いいですね!  ムツもありました 次回は 煮つけにします。 
  1. 2019/12/11(水) 08:27:58 |
  2. URL |
  3. 小紋 #-
  4. [ 編集 ]
小紋さん。
こんばんは。

これは美味しかったです!
あら煮って、意外と味付けが難しいですね。

?カマスの刺身!
カマスは干物しか食べたことがない(><)
すだれ貝?なんですかそれ@@

そちらは魚介もいろいろあるんですね。
  1. 2019/12/11(水) 19:18:09 |
  2. URL |
  3. NANTEI #8g7ZE2Jk
  4. [ 編集 ]

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