赤提灯(66) 2017年05月13日 酒肴 トラックバック:0コメント:20

筍を肴に。

なんとか仕入れを安く上げたい、それは居酒屋亭主の切なる願いです。
居酒屋だけではありませんがね。

タケノコだけで、つまみを作れないだろうか・・・
先日掘ってきたタケノコを前に、無い頭を絞っておりましたが、
残っていた粒ウニの瓶詰めを利用できないかと考えたわけです。
ウニの含有率60%という400円の安物ですが、これをタケノコに塗ったらどうだろう?

発明は必要の母と申します。
え!逆ですか?・・・・ま、先に行きませう。

そのウニを水煮タケノコの穂先に塗って、オーブンレンジで焼いてみたらどうだろー?
ついでにタラコも試してみようじゃないか、ということで両方を試してみたのがこれです。

こごみ

ウニもタラコも安物ですが、やはり焼いた香ばしさはいいですね。
とくに安ウニは見違えるほど、ウニを主張してました。

こごみA

八百屋で「こごみ」を見つけたので、良く洗って茹でました。
これを筍と一緒に甘酢味噌で頂きます。
野趣溢れるというほどでもありませんが、鄙びたお味でございますよ。

南亭では海藻も多くお出ししてます。
生海苔、若布、昆布、ひじき、モズク、アオサ・・・
それは亭主の個人的な理由でもあるのですね。

その理由とは、ゴニョゴニョゴニョ。。。

こごみB

えー、ひじきと筍の煮物でございます。

こごみC

日本では古くから「ひじきを食べると長生きする」と言われておりますが、
九月十五日は「敬老の日」にちなんで「ひじきの日」になっているそうですね。


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農園便り(219) 2017年05月11日 農園 トラックバック:0コメント:22

カウント・ダウン?

久しぶりの農園です。
そういえばこの「農園便り」も、久しぶりですね。

というのも今、農園でお見せできるもといえば、これだけ。
昨年の秋に蒔いた紅花絹さや豆です。

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やっと花が咲きました。

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どうです、華やかでしょー。

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可愛らしいでしょー。

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小さな豆も生まれてます~~。

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しかし・・・・・・・・・・
これを見てくださいよ。
周りは草ぼうぼう!

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五月の畑は、一年でいちばん美しいのです。
蒔いた種はすべて苗から本葉になって、その緑は眩しいくらい。

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しかしこうなると、もう一から耕す気力も失ってしまいます。
この絹さやを収穫し終わったら畑仕舞をと、考えているのですが・・・。

お隣さんも休耕、師匠も半分以上が草ぼうぼうですし。
南亭も、そろそろ切り上げ時かな?と思うのです。

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馬車が来るまで 2017年05月09日 酒場 トラックバック:0コメント:30

夜のラ・フォル。

近年は日・祝日に開いている飲み屋が目立って少なくなってきた。
酒場で働く人たちにとっては喜ぶべきことかもしれないが、わがままな呑ん兵衛は、つい文句を言いたくなる。

せっかく花の東京へやってきたからには、渋い居酒屋でちびちびやりたいではないか。
その渋い居酒屋が真っ先に、週休二日を励行し始めたのである。
盛り場といえど例外ではなく、賑やかに営業しているのは殆どが大型の大衆酒場である。

大衆酒場が悪いと言うわけではないが、だいたいが独り呑みの南亭。
出来れば小じんまりした居酒屋のカウンターで、哲学的かつボヘミアンな酔いに浸りたいものだ。
何を言いたいのか自分でもわからんが・・・わはははは!

はた!と思い出したのは東銀座である。
ここは歌舞伎座を控えている土地柄、休日でも夜の公演を見終わったお客さんを目当てに、
割烹、小料理屋など粋な小店が何軒か暖簾を出しているのだ。

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そんな東銀座の裏通りに、杉玉を下げた店を見つけた。近寄ってみると看板に「三ぶん」とある。

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杉玉に「三ぶん」?これは演舞場の近くにあった、立ち飲み割烹の分店ではなかろうか?
女将の話では矢張り「三ぶん」の椅子席店として2年前に開店したそうだ。

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カウンター7席、4人席が2卓と南亭好みの小さな店で、真新しい白木のカウンターが清々しい。

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いきなり驚かされたのは、先付け?に「うこん」と「黍酢」そしてとろろ芋を出されたことだ。
「これで胃を落ち着かせて、美味しいお酒を楽しんでくださいね」と、女将。

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お品書きには垂涎の肴が並んでいる。
「渡り蟹の生内子」「塩ウニ」、今日のお奨め「うおソーメン」?・・・頂きます!
写真に撮らなかったが、勘八の造りも追加。
酒は加賀白山の銘酒「菊姫」濁り酒ときて、言葉も無し。

帰りは嫌でも八重洲を通過する。
八重洲にくると何故か〆鯖を食べたくなるから不思議である。
落語ではないが「〆鯖は八重洲にかぎる」でもあるまいに。。。

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ただ、八重洲で旨い〆鯖を出してくれた酒場も、ご多分に漏れず週休二日になってしまった。
仕方がないから大衆酒場で我慢しよう。
まあまあの〆鯖が食える「美少年」。わしの代名詞のような店名でもあるし・・・わははは!

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〆鯖だけではナニだから、後から鴨のスモークを追加。
ともあれ、これで思い残すことなし。

こうして盛りだくさんな一日を終えたのだが、7ヶ月ぶりの外飲みも、
まだ医師から全解禁されているわけではないので、酒はぐっと控えて二軒で二杯。
いつもだったらバーで締めくくるのを我慢して、迎えの馬車を呼んだのでありました。




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五月五日 2017年05月07日 演奏会 トラックバック:0コメント:16

今年も晴天に恵まれたGW。

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ここは有楽町の東京フォーラム。この混雑は黄金週間恒例となったクラシックの祭典で、今年13回目を迎える。

らふぉる

ラ・フォル・ジュルネ音楽祭は、1995年にフランスのナントで誕生した音楽祭である。
「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」と題された音楽祭は、
その後リスボン、スペインのビルバオ、リオデジャネイロ、ワルシャワへと広がった。

東京では2005年「ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン」として初めて開催されたが、
来場者数32万人という、クラシックの音楽祭としては驚異的な動員を記録し、
この12年間でのべ850万人もの来場者を集めるという一大イヴェントとなった。

13年目の今年は《ラ・ダンス 舞曲の祭典》をテーマに、5月4、5、6の3日間、
8つの会場で計150近くのコンサートが催される。
有料コンサートは、いずれも1500円から3000円。

泊まりがけで三日間楽しむ方も多いという。
ともあれ、音楽ファンにとっては熱い三日間である。

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この日も私は気になる2公演を選んだ。
先ずは弦楽四重奏で2曲。
ぷろぐらむA

アルデオ弦楽四重奏団は女性だけのカルテットだが、その実力は世界から高い評価を受けているそうだ。
色彩豊かなシューマンの作品もさりながら、ピアソラの「ブエノスアイレス」は情熱に満ちた迫力満点の演奏だった。
アルゼンチンの作曲家ピアソラは、タンゴの革命者として知られいる。

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その代表作「リベルタンゴ」は、チェロ奏者ヨーヨーマが演奏録音したことによって一躍世界的な名曲となった。
今回の「ブエノスアイレス」も原曲はバンドネオンを中心としたタンゴバンド用だが、
弦楽四重奏では弦を弾き、また楽器の胴を叩くなど原曲に劣らぬ激しい表現も見ものだった。

さて、次のプログラムまで2時間はある。

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有料の他に無料のコンサートも数多く企画されていて、それらを梯子するのも楽しい。
東京フォーラム以外のストリートやビルのロビーなど、丸の内全体がコンサート会場といっていいだろう。

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丸の内は想像以上に緑が多い。
この仲通りも往時からは信じられないほど、新緑に飾られてまことに美しい。

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そんなストリートで小さな演奏会を楽しむ人々の眉間は伸びきっている。

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一方で屋台を物色する人も多い。

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野外コンサートの音を聴きながら、気に入った料理とワインを飲む。
こんな幸せがあろうか。

そうこうしているうちに、二つ目のプログラムが始まる。
ぷろぐらむB

ウラル・フィルハーモニー、知っている人は少ないようだが、創設は1936年というから戦前からの管弦楽団である。
本拠地はエカテリンブルグ。モスクワからはるか東のウラル地方、カザフスタンに近い都市で人口130万。
エリツィン大統領の出身地として記憶されている。

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ラフマニノフの舞曲は交響曲といってもいいほど壮大な作品で、
いわゆる”ラフマニノフ節”満載のドラマチックな大作である。

ところで最近の管弦楽団にも女性が目立つようになってきたが、
このウラル・フィルのメンバーも女性が非常に多い。
特にコントラバスを除く弦楽器は殆ど女性と思われるほどである。

初夏のようなこの季節、女性楽団員たちのコスチュームはノースリーブ。
二階席から眺めていると黒づくめの楽団の中に、数十本の真っ白な腕が一斉に同じ動きをする様子は、
ともすると音楽そっちのけになりそうな光景だった。

最後にこの日の曲目ではないが、ピアソラの「リベルタンゴ」を、ヨーヨーマのチェロでお届けしよう。




ホールを出ると、街は黄昏に染まり始めていたが、
迎えの馬車がくるまで、時間はたっぷりある・・・


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北斎通り 2017年05月03日 美術 トラックバック:0コメント:28

北斎美術館。

錦糸町東口から両国に向う道路を、北斎通りと呼んでいる。

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北斎通りを歩くこと20分ほどのところに北斎美術館が開館したのは、昨年の11月22日というから、
出来立ての美術館といっていいだろう。

その名の通り、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎を単独テーマとした、世界初の常設美術館である。
ちなみに北斎はこの近くの亀沢で生まれ、本所界隈(現在の墨田区の一角)で生涯を送っている。
北斎通りもこれから訪れる北斎美術館も、そういう背景の下に名づけられまた創設された。

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さて、北斎美術館である。来てみると予想外の先鋭的な建築で、一瞬たじろいでしまったが、
北斎その人も次々と新しい世界を切り開いていった先鋭的な作家だった。
あえて近未来的なデザインを提案した建築家の意図は、正しかったというべきかも知れない。

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同館では数々のコレクションとともに、
タッチパネル式装置などで、その画業をより深く楽しく学ぶことができる。

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更には北斎のアトリエを再現した、その蝋人形が評判になっている。
これは北斎84歳の頃、妹のお栄とともに住んでいた様子である。
門人の露木為一が描いた絵を参考に復元されたという。

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「ねえねえ、北斎さんの手、動いてない?」「見えないよ」「ちょっと待って・・・ほらほらっ」
「やだ、動いてる!」「ね、ね」「女のひとの手も動いてる、すごーい!」「ほんと、ほんと!」
たいへんな騒ぎになっている。

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帰路は両国から乗ることにする。
数分で江戸東京博物館、国技館を通り過ぎ両国駅に着いたのだが、
驚いたのは駅がすっかり様変わりしていたことだ。

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昭和4年からの駅舎、外観はそのままだが『江戸NOREN』という、非常に洒落た施設に生まれ変わっていた。

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江戸の町屋を思わせる空間に寿司、天麩羅、蕎麦、割烹などの和食店が並び、わくわくすることこと夥しい。

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二階から眺めるとなるほど、真ん中に大きな土俵を設えていやが上にも気分は両国、良き時代の両国。

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その二階にあるのが築地食堂「源ちゃん」。
現役時代はよく築地場内の食堂で昼飯を食べた私には、食いつきの良い店である。

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もちろん「源ちゃん」という店は築地場内には無かったが・・・

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食堂らしい多品種なお品書きの中から、写真的にも目についた「真鯛の胡麻だれ丼」を選んだ。
店員さんから、先ずは鯛にご飯をくるんで食べてくださいと言われた通りにする。
舌が貧しい私には、有難いことに何を食べても美味しく感じる。

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半分ほど鯛飯を味わったら、薬味を乗せてダシ茶をかけてお召し上がりくださいね。言うとおりにする。
有難いことに、貧しい舌には真鯛のダシ茶漬けが、極楽美味に思える。

それにしても東京の変貌は、日本橋、銀座といった中心部のみならず、
こうして下町にも及んでいること、さながら今浦島のように呆然とするばかりである。



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